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  Ruriが教えてくれたこと  -  2004.09.21.Tue / 02:10 
ruri

昨日の晩、コムデギャルソンの新店舗、コレットでの展覧会で来日していたアイスランドのアーティスト、ルリと妻の3人で青山のカフェで食事をした。昨年のベネチアビエンナーレ、アイスランド館で、キャビネットに入った滝の写真と音の作品を展示して、一気に話題を集めた彼女。過去の作品について、社会におけるアートの役割と重要性について、アーティストとして、サバイブしていくことについて…。僕らの矢継ぎ早の質問に、彼女はアイスランド訛りの英語で丁寧に答えてくれた。異国で出会った次世代の僕らへ、自分の人生で学んできたことをひとつひとつ伝承しようとするように。作品や、その静かにアグレッシブな態度から若くは見えたが、彼女はちょうど僕らの親の世代にあたる。そんな彼女の姿と、教えてくれたことを書き留めておきたいと思った。

彫刻、インスタレーション、写真と様々なメディアを使った彼女のこれまでの作品を見て、僕が思い浮かべたのは、ひとりのアーティストとして、社会を観察し、自分の気付いた問題に対してできること、その向こうにある「希望」を探し続ける姿だ。彼女の過去の作品のひとつ、揺れるガラスを重ねたところに影として浮かび上がる「WISH」という文字のように。コンセプチュアルな中にある乾いたユーモア、強い意志は僕の中のオノ・ヨーコと重なる。

彼女は自分の作品の中に、いつも3つくらいのテーマが共存しているという。シンプルでコンセプチュアルな形態の中に、意味が何層にもレイヤーされている。今回コレットで展示された作品、「Endangered Water」にしてもそうだ。アクリルに貼られた滝の写真、その前に置かれたヘッドフォンを耳につけると、「ごおーっ」という自然パワーそのもののような滝の音を聞く。自分がアクリル板に写り込み、一瞬滝の中にいるかのようにも見える。タイトルが示すとおり、アイスランドにあるこれらの滝は今、アメリカの企業(ここにも!)によって進められているダムの建設により、潰される危機に瀕しているという。この作品はそれを容認する政府に対して反対の意志を示すものでもあるのだ。そして、それをストレートに反対するよりも、少し詩的で、自然の偉大さを実感させる形で彼女は示そうとする。

「アートは社会にとってとても重要なものだと思う」と彼女はいう。アートが、世の中の人々にとってふだん気付かない、見過ごしてしまうようなことを気付かせ、疑問を投げかける、あるいは違った角度から考えさせる「入口」になるという。

また、ちょうど今仲間と若い作家を取材する企画をしていると言った僕に、彼女は若いころ始めたギャラリーの話をしてくれた。たった20?の部屋で、友人のアーティストとともに始めた、新しく実験的なアートを紹介するギャラリー。近隣の国を捜しまわり、輸送料のかからないように工夫しながら集めた、Living Art Museumはオープンして6ヶ月も立たない内に大きな注目を集め、今でも新しい世代の若いアーティストたちによって引き継がれているという。彼女は言った、「お金がなくても、自分たちが本当にいいと思うものを紹介していけば、うまくいくのよ。」この言葉を信じて、やってみたいと思う。

そして生活について、人生について。40才近くまでは、作品制作の他にフルタイムで別の仕事をしなければならなかった彼女の語ったこと。「アートを趣味にしないこと。」「強い意志を持ち続けること」「希望をもってそのために努力しつづけること」「お金をほしがることは自然なこと」…

今日、彼女は展覧会が開催中のパリに帰った。近い将来、彼女のいるレイキャベックの自宅に置かれているという作品を見に行きたいと思う。

http://www.labiennale.org/en/visualarts/pavilions/participants/iceland.html
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 プロフィール 

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近藤ヒデノリ Hidenori Kondo
某広告代理店CMプランナー/クリエイティブ・ディレクター/TOKYO SOURCE編集長/美術家。
30カ国に渡る放浪の旅、CMプランナーとして4年間勤務後、NY大学/国際写真センター修士課程に留学。9.11直前に復職。以後、TVCMを中心に広告コミュニケーションをつくりながら、個人での表現活動もつづけている。留学中から季刊誌[A]の創刊・編集に携わる他、「Removed」「PLAY」「無重力スポーツ」など、日常に隠された権力を読み替える作品を国内外で発表。近年は人のつながりと対話をテーマに「Wedding」展の企画、「TOKYO SOURCE」 編集長を務める。06年には、久々の自身の個展「FREE CAMEL」を開催。(photo:竹内スグル)

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東京発、未来を面白くする100人(インタビュープロジェクト/2005.3~)
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禁煙ブームのこの時代に、個人の自由と表現の可能性を問う自身久々の個展。煙草「CAMEL」のパッケージからラクダを解放、路上禁煙法で知られる千代田区のギャラリーに本物のひとこぶラクダを登場させます。会場ではラクダを見ながら、CAMELが無料で吸い放題。9月22日(金)たった一日開催予定!詳しくは↓
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YAMAHAのフリーペーパー「Soul Switch」にインタビューを受けました。 →インタビュー全文 main

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