行きと帰りの新幹線で読んだ本3冊。
ひきつづき、最近の個人的アジア/東洋ブームで。今までほとんど知らなかった(興味のなかった)日本の古代〜近代までの美術史をざっと読む。今度ゆっくりと日本画とか仏像!も改めて見たくなってきた。表紙の、煙草をくわえた岡倉天心がいい感じ。彼はそれまでの推古天皇からの日本美術史の変遷(主に彫刻/仏像、絵画、屏風絵、浮世絵など)を総括してこう語る(一部現代文に修正)。
第一、精神鋭くして観念先立つときは興起し、形体を求むるにいたれば必ず衰退す。
第二、系統を遂うて進化し、系統を離れて亡ぶ。
第三、美術はその時代の精神を代表し、よく当時の思想の力を示すの力、特絶なり。
第四、日本の美術は変化に富むこと。
第五、適応力に富むこと。
第六、仏教の哲理により唯心論に傾き、写生を離れて実物以外に美の存在を認む。
第七、優美なること。(「日本美術史」明治23年)
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日本美術の偉大なる一面は、芸術即人生なるにあり。百千の文化を朝宗せしめて自家薬籠中の物と化すとともに、芸術その物と社会生活との間には完全なる融合をなし、田舎に行くにも床に花あり、座するにも例あり、生活すべてが芸術なり。しかるに今やさかんにこれを撲滅しつつあり。いかなる態度をもってこの際に処すべきやは、大いに考慮を要する問題なり。これがために西洋を知り、また東洋を知るの達識を要す。いたずらに盲目たるは不可なり。西洋にても今日芸術は大いに迷い居るにあらずや、その見るべきものはドイツの音楽とフランスの絵画のみ。しかしてその仏国の絵画すら、今日すでに動揺せるの感なきあたわず。吾人の冷静なる見識を要するゆえんなり。
(「泰東工芸史」明治43年より)
クオリアといえば数年前に某社の同名ブランドを担当して、長尺CM9本もお蔵入りさせたことが…。一応、おさらいの意味も含めて読んだ同氏の初期の本。最近のエッセイ風のとは違ってかなり学術的で難しく、なんとか完読。
会社の同期で、去年は二つ返事で「FREE CAMEL」でも手伝ってくれた加藤昌治の2冊目の著書。自分が最近、どんどんとプランナー兼ディレクションをする立場になったせいもあって、2つの立場/役割の違いや、「アイデアを考える(広げる)打ち合わせ」と「企画をつくる(決める/絞る)打ち合わせ」の違いなど、なにげなくごちゃごちゃにしていたことを痛感…。とても読みすいし、役に立ちました。広告業界以外の人も、チームで企画をつくる仕事をしている人には役立つはず。今年、早速生かしたいと思います。