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  ビル・ヴィオラ「はつゆめ」  -  2007.01.09.Tue / 01:53 
昨日、森美術館で終了間近だったビル・ヴィオラの個展に行ってきた。彼の作品は以前にもいくつか見たことがあって、それほど好きなわけではないけれど、一応はビデオアートではビッグネーム、一応は代表作を一挙に見る機会として行って来たわけです。

会場では休日のせいか、思いのほか多めの人出。一瞬、となりでやっている福山雅治の写真展目当てかと思いきや、意外にもほとんどの人がビル・ヴィオラを見に来た様子。立地のせいもあるけど、現代美術の展示にこれだけの人が集まるのは、海外に近づいて来た感じで嬉しい。

感想としては、まず、マッチョだということ。モニュメンタルにでかいスクリーン。轟音。その割には画像の解像度が今イチだったり、男が火に包まれる作品での人間(おそらく作家本人)を包む火が合成だと丸見えなのが気になる。こういう技術面の甘さは、現代アートのビデオ作品によくあるけど、大きなサイズでいかにもハイアートとして見せようとしているだけに気になる。

もうひとつは、彼自身日本に滞在経験があり、禅寺などで大きな影響を受けたらしいけど、作品はとても二元論的だということ。前述の作品にしても、人が「水と火」に包まれる映像だし、別の作品「天と地」も、タイトルもそうだし、映像自体、上下向かい合わせに置かれたモニターに、赤ちゃんと老婆の映像がそれぞれ映しだされているというもの。対称的なものがそのまま、ほとんどがスローモーションという手法で作品化されている。「あ、またスローモーションだ…」という観客たちのつぶやきをたくさん聞いた。これだけスローモーションの映像を立て続けに見ること自体は珍しい体験ではある。時には80倍近くというスーパースロモーションだけに、しばらく見ていても写真か映像か判別がつかないほど。ただじっと見ていると、「あ、動いている」と分かる映像というのは、それはそれで新鮮ではあった。

ただ、以前に行ったうちの妻が言っていたように、この個展、そのほとんどがビデオを見せる暗い空間ということもあって、都会の真ん中で仮眠をとったり、瞑想するには絶好の場所だっただろう。彼が日本で影響を受けたというのは、その辺りだったのか…。
No.287 / ART /  comments(74)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△
  広告とアートの間で  -  2007.01.04.Thu / 19:35 
気分転換にページデザインなど変えてみました。
同じ白ベースなのであんまり変ってないけど、文字も少し大きくなったので(悪文だけど)少し読みやすくなったような。
また、以前に適当につけたタイトルはずっとわかりにくいと思っていたのだが、愛着も出て来たのでそのままにして、サブタイトルに「広告とアートの間で」とつけてみた。

ここ数年、僕は広告とアートという一見、水と油のような領域に足をつっこみながら活動している。「どうやって2つのモードを切り替えているのか」と聞かれたことも一度ではない。どっちもやるということは非効率ではあるし、どっちも片手間に見られがちではある。正直なところ、NYから戻って2年ほどは僕の中で重要度は「アート>広告」と明らかに分けていて、広告は食べるための手段としか思っていなかった。でも、その後少しずつ僕の中で広告の占める割合が上がってきて、今では(時間的には明らかに「広告>アート」だけど)意識の中での重要度としては、ほぼ「広告=アート」になっている。

年末にアーティストの田中功起くんが、「アートも広告もどちらも従来の<フォーム/形>を変えるところにこそ価値がある」というようなことを言っていた。アートというと「変った人が好きなことを自由にやっている」という間違ったイメージがあるけど、そうではないということ。それぞれの分野には、それぞれの歴史/文脈があり、どちらの領域でもそうしたフォームを変えるところにこそ、見かけだけじゃない本当の新しさ/創造がある。

表現の評価というのは、最終的には各分野の文脈に照らし合わせて行われる。そういう意味では、両方の領域で発表することは非効率かもしれない。でも今のところ、僕は単純に「やりたいことを、やらずにいられないことをやっている」としか言えない。逆に見れば、両方の分野に属している人は少ないし、複数の領域に属しているからこそ見えてくる視点もあると思う。

振り返っても、自分が双子座だからではないとは思うけど、いつもどこか一つの集団に属するよりもサッカー部とクラブ仲間とか、大学仲間と専門学校仲間、写真とアートというように複数の集団/領域に属するのを好んでいた気がする。今年からはさらに、会社でも広告制作とコンテンツ制作の2つの部門に「複属」になる。日本だと、一つのことをする/集団に属していることが「ピュア/純粋」と関連づけて美徳とされることが多いけど、複数の領域に属すること/ハイブリッドであることが逆に強みであることも多いのではないか。

とりあえず僕はまだ、広告/アートという従来のジャンルに関係なく、むしろ「その間」に、これまでにないものをつくっていきたいと思う。自分の面白いと思うこと、わくわくすることを、やらずにはいられないことはすべてやる。自分の中で分けて制限することなく、すべて全力でやっていきたいと思う。なんて、体が持つかがちょっと不安だけど…。





  年初の3冊  -  2007.01.03.Wed / 02:00 
行きと帰りの新幹線で読んだ本3冊。
ひきつづき、最近の個人的アジア/東洋ブームで。今までほとんど知らなかった(興味のなかった)日本の古代~近代までの美術史をざっと読む。今度ゆっくりと日本画とか仏像!も改めて見たくなってきた。表紙の、煙草をくわえた岡倉天心がいい感じ。彼はそれまでの推古天皇からの日本美術史の変遷(主に彫刻/仏像、絵画、屏風絵、浮世絵など)を総括してこう語る(一部現代文に修正)。
第一、精神鋭くして観念先立つときは興起し、形体を求むるにいたれば必ず衰退す。
第二、系統を遂うて進化し、系統を離れて亡ぶ。
第三、美術はその時代の精神を代表し、よく当時の思想の力を示すの力、特絶なり。
第四、日本の美術は変化に富むこと。
第五、適応力に富むこと。
第六、仏教の哲理により唯心論に傾き、写生を離れて実物以外に美の存在を認む。
第七、優美なること。(「日本美術史」明治23年)
・・・
日本美術の偉大なる一面は、芸術即人生なるにあり。百千の文化を朝宗せしめて自家薬籠中の物と化すとともに、芸術その物と社会生活との間には完全なる融合をなし、田舎に行くにも床に花あり、座するにも例あり、生活すべてが芸術なり。しかるに今やさかんにこれを撲滅しつつあり。いかなる態度をもってこの際に処すべきやは、大いに考慮を要する問題なり。これがために西洋を知り、また東洋を知るの達識を要す。いたずらに盲目たるは不可なり。西洋にても今日芸術は大いに迷い居るにあらずや、その見るべきものはドイツの音楽とフランスの絵画のみ。しかしてその仏国の絵画すら、今日すでに動揺せるの感なきあたわず。吾人の冷静なる見識を要するゆえんなり。
(「泰東工芸史」明治43年より)
日本美術史 日本美術史
岡倉 天心 (2001/01)
平凡社

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クオリアといえば数年前に某社の同名ブランドを担当して、長尺CM9本もお蔵入りさせたことが…。一応、おさらいの意味も含めて読んだ同氏の初期の本。最近のエッセイ風のとは違ってかなり学術的で難しく、なんとか完読。

クオリア入門?心が脳を感じるとき クオリア入門?心が脳を感じるとき
茂木 健一郎 (2006/03/09)
筑摩書房

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会社の同期で、去年は二つ返事で「FREE CAMEL」でも手伝ってくれた加藤昌治の2冊目の著書。自分が最近、どんどんとプランナー兼ディレクションをする立場になったせいもあって、2つの立場/役割の違いや、「アイデアを考える(広げる)打ち合わせ」と「企画をつくる(決める/絞る)打ち合わせ」の違いなど、なにげなくごちゃごちゃにしていたことを痛感…。とても読みすいし、役に立ちました。広告業界以外の人も、チームで企画をつくる仕事をしている人には役立つはず。今年、早速生かしたいと思います。

アイデア会議 アイデア会議
加藤 昌治 (2006/10/27)
大和書房

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 プロフィール 

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近藤ヒデノリ Hidenori Kondo
某広告代理店CMプランナー/クリエイティブ・ディレクター/TOKYO SOURCE編集長/美術家。
30カ国に渡る放浪の旅、CMプランナーとして4年間勤務後、NY大学/国際写真センター修士課程に留学。9.11直前に復職。以後、TVCMを中心に広告コミュニケーションをつくりながら、個人での表現活動もつづけている。留学中から季刊誌[A]の創刊・編集に携わる他、「Removed」「PLAY」「無重力スポーツ」など、日常に隠された権力を読み替える作品を国内外で発表。近年は人のつながりと対話をテーマに「Wedding」展の企画、「TOKYO SOURCE」 編集長を務める。06年には、久々の自身の個展「FREE CAMEL」を開催。(photo:竹内スグル)

 TOKYO SOURCE 

東京発、未来を面白くする100人(インタビュープロジェクト/2005.3~)
TOKYO SOURCE

TS

 FREE CAMEL 

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禁煙ブームのこの時代に、個人の自由と表現の可能性を問う自身久々の個展。煙草「CAMEL」のパッケージからラクダを解放、路上禁煙法で知られる千代田区のギャラリーに本物のひとこぶラクダを登場させます。会場ではラクダを見ながら、CAMELが無料で吸い放題。9月22日(金)たった一日開催予定!詳しくは↓
Free CAMEL Project
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 インタビュー 

YAMAHAのフリーペーパー「Soul Switch」にインタビューを受けました。 →インタビュー全文 main

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